hitz.me
朗読CDシリーズ「心の本棚〜美しい日本語」無常の歌人 西行 image

朗読CDシリーズ「心の本棚〜美しい日本語」無常の歌人 西行

Band / artist:
Release date:
01.09.2004
Plays count:
0

Album tracks

List

1

桜が散る。はらりはらりと春が散る。(つづきあり)
桜が散る。はらりはらりと春が散る。(つづきあり)

2

春といへば誰も吉野の花とおもふ心にふかきゆゑやあるらむ(つづきあり)
春といへば誰も吉野の花とおもふ心にふかきゆゑやあるらむ(つづきあり)

3

ちるを見て帰る心や桜花むかしにかはるしるしなるらむ(つづきあり)
ちるを見て帰る心や桜花むかしにかはるしるしなるらむ(つづきあり)

4

木のもとは見る人しげし桜花よそにながめて我は惜しまむ(つづきあり)
木のもとは見る人しげし桜花よそにながめて我は惜しまむ(つづきあり)

5

おしなべて花の盛に成りにけり山の端ごとにかかる白雲(つづきあり)
おしなべて花の盛に成りにけり山の端ごとにかかる白雲(つづきあり)

6

桜の下には,宴に興ずる人の群れ。(つづきあり)
桜の下には,宴に興ずる人の群れ。(つづきあり)

7

あはれわがおほくの春の花を見てそめおく心誰にゆづらむ(つづきあり)
あはれわがおほくの春の花を見てそめおく心誰にゆづらむ(つづきあり)

8

山桜かしらの花に折そへてかぎりの春のいへづとにせむ(つづきあり)
山桜かしらの花に折そへてかぎりの春のいへづとにせむ(つづきあり)

9

花冷え。(つづきあり)
花冷え。(つづきあり)

10

人はみな吉野の山へ入りぬめり都の花にわれはとまらむ(つづきあり)
人はみな吉野の山へ入りぬめり都の花にわれはとまらむ(つづきあり)

11

ながめつるあしたの雨の庭の面に花の雪しく春の夕暮(つづきあり)
ながめつるあしたの雨の庭の面に花の雪しく春の夕暮(つづきあり)

12

桜前線を追いかけて,みちのくへ漂泊の旅に出たい。(つづきあり)
桜前線を追いかけて,みちのくへ漂泊の旅に出たい。(つづきあり)

13

勅とかやくだす御門のいませかしさらば恐れて花やちらぬと(つづきあり)
勅とかやくだす御門のいませかしさらば恐れて花やちらぬと(つづきあり)

14

春風の花のふぶきにうづもれて行きもやられぬ志賀の山道(つづきあり)
春風の花のふぶきにうづもれて行きもやられぬ志賀の山道(つづきあり)

15

「過ぎにし方,出家を思ひとどまりしも,この娘ゆゑなり。これこそ陣の前の敵,煩悩の絆を切る初めなり」(つづきあり)
「過ぎにし方,出家を思ひとどまりしも,この娘ゆゑなり。これこそ陣の前の敵,煩悩の絆を切る初めなり」(つづきあり)

16

いかでかは散らであれとも思ふべき暫しと慕ふなさけ知れ花(つづきあり)
いかでかは散らであれとも思ふべき暫しと慕ふなさけ知れ花(つづきあり)

17

春ふかみ枝もうごかでちる花は風のとがにはあらぬなるべし(つづきあり)
春ふかみ枝もうごかでちる花は風のとがにはあらぬなるべし(つづきあり)

18

「もし人,一日一夜を経るに,八億四千万の思ひあり」(つづきあり)
「もし人,一日一夜を経るに,八億四千万の思ひあり」(つづきあり)

19

限りあれば衣ばかりをぬぎかへて心は花をしたふなりけり(つづきあり)
限りあれば衣ばかりをぬぎかへて心は花をしたふなりけり(つづきあり)

20

わが宿に花たちばなをうゑてこそ山時鳥待つべかりけれ(つづきあり)
わが宿に花たちばなをうゑてこそ山時鳥待つべかりけれ(つづきあり)

21

何をするにもおっくうで,きっかけを探しに街へ出る。(つづきあり)
何をするにもおっくうで,きっかけを探しに街へ出る。(つづきあり)

22

時鳥なかで明けぬと告げがほにまたれぬ鳥のねぞ聞ゆなる(つづきあり)
時鳥なかで明けぬと告げがほにまたれぬ鳥のねぞ聞ゆなる(つづきあり)

23

郭公卯月のいみにゐこもるを思ひ知りても来鳴くなるかな(つづきあり)
郭公卯月のいみにゐこもるを思ひ知りても来鳴くなるかな(つづきあり)

24

ほととぎす花橘はにほうとも身をうの花の垣根忘るな(つづきあり)
ほととぎす花橘はにほうとも身をうの花の垣根忘るな(つづきあり)

25

昨日は旅に出ようと思い,今日は地に足をつけて生きようと思う。(つづきあり)
昨日は旅に出ようと思い,今日は地に足をつけて生きようと思う。(つづきあり)

26

水たたふ入江の真菰かりかねぬむな手にすつる五月雨の頃(つづきあり)
水たたふ入江の真菰かりかねぬむな手にすつる五月雨の頃(つづきあり)

27

五月雨はいさら小川の橋もなしいづくともなくみをに流れて(つづきあり)
五月雨はいさら小川の橋もなしいづくともなくみをに流れて(つづきあり)

28

水なしと聞きてふりにしかつまたの池あらたむる五月雨の頃(つづきあり)
水なしと聞きてふりにしかつまたの池あらたむる五月雨の頃(つづきあり)

29

雲,垂れ込めて,昼とは思えぬ五月闇。(つづきあり)
雲,垂れ込めて,昼とは思えぬ五月闇。(つづきあり)

30

降り積みし高嶺の深雪解けにけり清滝川の水の白波(つづきあり)
降り積みし高嶺の深雪解けにけり清滝川の水の白波(つづきあり)

31

道の辺の清水流るる柳陰しばしとてこそ立ちとまりつれ(つづきあり)
道の辺の清水流るる柳陰しばしとてこそ立ちとまりつれ(つづきあり)

32

雨が上がって,あれほど白かった梔子の花が,茶色くなった。(つづきあり)
雨が上がって,あれほど白かった梔子の花が,茶色くなった。(つづきあり)

33

いつ歎きいつ思ふべきことなればのちの世知らで人の過ぐらむ(つづきあり)
いつ歎きいつ思ふべきことなればのちの世知らで人の過ぐらむ(つづきあり)

34

受けがたき人の姿に浮かび出でて懲りずや誰もまた沈むべき(つづきあり)
受けがたき人の姿に浮かび出でて懲りずや誰もまた沈むべき(つづきあり)

35

蝉時雨の並木道。(つづきあり)
蝉時雨の並木道。(つづきあり)

36

さまざまのあはれをこめて梢ふく風に秋しるみ山べのさと(つづきあり)
さまざまのあはれをこめて梢ふく風に秋しるみ山べのさと(つづきあり)

37

ふねよする天の川べの夕ぐれは涼しき風や吹きわたるらむ(つづきあり)
ふねよする天の川べの夕ぐれは涼しき風や吹きわたるらむ(つづきあり)

38

おほかたの露には何のなるならむ袂におくは涙なりけり(つづきあり)
おほかたの露には何のなるならむ袂におくは涙なりけり(つづきあり)

39

木槿が咲きほこる小高い丘。(つづきあり)
木槿が咲きほこる小高い丘。(つづきあり)

40

神路山月さやかなる誓ひにて天の下をば照らすなりけり(つづきあり)
神路山月さやかなる誓ひにて天の下をば照らすなりけり(つづきあり)

41

君も訪へわれも偲ばむ先立たば月を形見に思ひ出でつつ(つづきあり)
君も訪へわれも偲ばむ先立たば月を形見に思ひ出でつつ(つづきあり)

42

東の空に大きな月。(つづきあり)
東の空に大きな月。(つづきあり)

43

消えぬべき露の命も君がとふことの葉にこそおきゐられけれ(つづきあり)
消えぬべき露の命も君がとふことの葉にこそおきゐられけれ(つづきあり)

44

帰れども人のなさけにしたはれて心は身にもそはずなりぬる(つづきあり)
帰れども人のなさけにしたはれて心は身にもそはずなりぬる(つづきあり)

45

庭の杜鵑草を摘んで,窓辺に飾る。(つづきあり)
庭の杜鵑草を摘んで,窓辺に飾る。(つづきあり)

46

都にて月をあはれと思ひしは数より外のすさびなりけり(つづきあり)
都にて月をあはれと思ひしは数より外のすさびなりけり(つづきあり)

47

身を知れば人の咎とは思はぬに恨み顔にも濡るる袖かな(つづきあり)
身を知れば人の咎とは思はぬに恨み顔にも濡るる袖かな(つづきあり)

48

雨が降るたび,虫の声は流されてゆき,(つづきあり)
雨が降るたび,虫の声は流されてゆき,(つづきあり)

49

初時雨あはれ知らせて過ぎぬなり音に心の色を染めつつ(つづきあり)
初時雨あはれ知らせて過ぎぬなり音に心の色を染めつつ(つづきあり)

50

津の国の難波の春は夢なれや蘆の枯葉に風わたるなり(つづきあり)
津の国の難波の春は夢なれや蘆の枯葉に風わたるなり(つづきあり)

51

季節ばかりを旅して,冬に漂着した。(つづきあり)
季節ばかりを旅して,冬に漂着した。(つづきあり)

52

秋すぎて庭のよもぎの末見れば月も昔になるここちする(つづきあり)
秋すぎて庭のよもぎの末見れば月も昔になるここちする(つづきあり)

53

氷しく沼の芦原かぜ冴へて月も光ぞさびしかりける(つづきあり)
氷しく沼の芦原かぜ冴へて月も光ぞさびしかりける(つづきあり)

54

冬至冬なか冬はじめ。(つづきあり)
冬至冬なか冬はじめ。(つづきあり)

55

月出づる軒にもあらぬ山の端のしらむもしるし夜はの白雪(つづきあり)
月出づる軒にもあらぬ山の端のしらむもしるし夜はの白雪(つづきあり)

56

わがやどに庭より外の道もがな訪ひこむ人の跡つけで見む(つづきあり)
わがやどに庭より外の道もがな訪ひこむ人の跡つけで見む(つづきあり)

57

桜前線が沖縄,鹿児島と,上り出した。(つづきあり)
桜前線が沖縄,鹿児島と,上り出した。(つづきあり)

58

何となくさすがに惜しき命かなありへば人や思ひ知るとて(つづきあり)
何となくさすがに惜しき命かなありへば人や思ひ知るとて(つづきあり)

59

疎くなる人を何とて恨むらむ知られず知らぬ折もありしに(つづきあり)
疎くなる人を何とて恨むらむ知られず知らぬ折もありしに(つづきあり)

60

張りつめていた季節の弦を,桜前線が爪弾きながら上ってきた。(つづきあり)
張りつめていた季節の弦を,桜前線が爪弾きながら上ってきた。(つづきあり)

61

おのづから来る人あらばもろともにながめまほしき山桜かな(つづきあり)
おのづから来る人あらばもろともにながめまほしき山桜かな(つづきあり)

62

よしの山桜にまがふ白雲の散りなん後は晴れずもあらなむ(つづきあり)
よしの山桜にまがふ白雲の散りなん後は晴れずもあらなむ(つづきあり)

63

風に散る花の行方は知らねども惜しむ心は身にとまりけり(つづきあり)
風に散る花の行方は知らねども惜しむ心は身にとまりけり(つづきあり)

64

「万葉集」には,梅を詠んだ歌のほうが多くある。(つづきあり)
「万葉集」には,梅を詠んだ歌のほうが多くある。(つづきあり)

65

吉野山やがて出でじと思ふ身を花ちりなばと人や待つらむ(つづきあり)
吉野山やがて出でじと思ふ身を花ちりなばと人や待つらむ(つづきあり)

66

花さへに世をうき草になりにけりちるを惜しめばさそふ山水(つづきあり)
花さへに世をうき草になりにけりちるを惜しめばさそふ山水(つづきあり)

67

「花はつひに風に随ひ,月は出でて雲に帰る。昨日見し人,今日はなし」(つづきあり)
「花はつひに風に随ひ,月は出でて雲に帰る。昨日見し人,今日はなし」(つづきあり)

68

思へただ暮れぬとききし鐘の音は都にてだに悲しきものを(つづきあり)
思へただ暮れぬとききし鐘の音は都にてだに悲しきものを(つづきあり)

69

きこえつる都へだつる山さへにはては霞にきえにけるかな(つづきあり)
きこえつる都へだつる山さへにはては霞にきえにけるかな(つづきあり)

70

下りの列車は,季節の流れを遡る。(つづきあり)
下りの列車は,季節の流れを遡る。(つづきあり)

71

白河の梢を見てぞなぐさむる吉野の山にかよふ心を(つづきあり)
白河の梢を見てぞなぐさむる吉野の山にかよふ心を(つづきあり)

72

遥かなる岩の狭間に一人ゐて人目思はで物思はばや(つづきあり)
遥かなる岩の狭間に一人ゐて人目思はで物思はばや(つづきあり)

73

石部,虎の尾,薄墨,杉の糸,大鹿,会津には五つの名のある桜がある。(つづきあり)
石部,虎の尾,薄墨,杉の糸,大鹿,会津には五つの名のある桜がある。(つづきあり)

74

情ありし昔のみなほ偲ばれてながらへま憂き世にもあるかな(つづきあり)
情ありし昔のみなほ偲ばれてながらへま憂き世にもあるかな(つづきあり)

75

世の中を背く便やなからまし憂き折ふしに君が逢はずば(つづきあり)
世の中を背く便やなからまし憂き折ふしに君が逢はずば(つづきあり)

76

南に雪割桜があれば,北には石割桜がある。(つづきあり)
南に雪割桜があれば,北には石割桜がある。(つづきあり)

77

なかなかに夢に嬉しきあふことはうつつに物をおもふなりけり(つづきあり)
なかなかに夢に嬉しきあふことはうつつに物をおもふなりけり(つづきあり)

78

つれもなき人にみせばや桜花風にしたがふ心よわさを(つづきあり)
つれもなき人にみせばや桜花風にしたがふ心よわさを(つづきあり)

79

津軽に先回りして,桜前線を出迎える。(つづきあり)
津軽に先回りして,桜前線を出迎える。(つづきあり)

80

弓はりの月にはづれてみし影のやさしかりしはいつか忘れむ(つづきあり)
弓はりの月にはづれてみし影のやさしかりしはいつか忘れむ(つづきあり)

81

君にいかで月にあらそふ程ばかりめぐり逢ひつつ影をならべむ(つづきあり)
君にいかで月にあらそふ程ばかりめぐり逢ひつつ影をならべむ(つづきあり)

82

桜前線がやってきた。(つづきあり)
桜前線がやってきた。(つづきあり)

83

雲もかかれ花とを春は見て過ぎむいづれの山もあだに思はで(つづきあり)
雲もかかれ花とを春は見て過ぎむいづれの山もあだに思はで(つづきあり)

84

桜さくよもの山辺をかぬる間にのどかに花をみぬ心地する(つづきあり)
桜さくよもの山辺をかぬる間にのどかに花をみぬ心地する(つづきあり)

85

「襲十五の御衣を賜はりて,肩にかけてまかりければ,見る者上下目を驚かし,うらやまずといふことなし」(つづきあり)
「襲十五の御衣を賜はりて,肩にかけてまかりければ,見る者上下目を驚かし,うらやまずといふことなし」(つづきあり)

86

吉野山こぞのしをりの道かへてまだ見ぬかたの花を尋ねむ(つづきあり)
吉野山こぞのしをりの道かへてまだ見ぬかたの花を尋ねむ(つづきあり)

87

よしの山高嶺の桜さきそめばかからんものか花の薄雲(つづきあり)
よしの山高嶺の桜さきそめばかからんものか花の薄雲(つづきあり)

88

暦が五月にめくられてからは,旧暦の日付を見ることにした。(つづきあり)
暦が五月にめくられてからは,旧暦の日付を見ることにした。(つづきあり)

89

ながむとて花にもいたく馴れぬれば散る別こそ悲しかりけれ(つづきあり)
ながむとて花にもいたく馴れぬれば散る別こそ悲しかりけれ(つづきあり)

90

桜が散る。みちのくの果ての桜が散る。(つづきあり)
桜が散る。みちのくの果ての桜が散る。(つづきあり)

91

わりなしや氷る筧の水ゆゑに思ひ捨ててし春の待たるる(つづきあり)
わりなしや氷る筧の水ゆゑに思ひ捨ててし春の待たるる(つづきあり)

92

今の我も昔の人も花みてん心の色はかはらじものを(つづきあり)
今の我も昔の人も花みてん心の色はかはらじものを(つづきあり)

93

「願はくは花の下にて春死なむ」(つづきあり)
「願はくは花の下にて春死なむ」(つづきあり)